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〜森 正夫の山歩き記録〜 | |||||||
我家から浅間連山を眺めると、一番近くに見えるのが高峰山だ。右側に黒斑山、浅間山と続き、左側に池の平外隣山、奥には水ノ塔山、篭ノ登山が並んでいる。標高と大きさは浅間山や黒斑山に及ばないが、これらの山々のほぼ中央にあって、御牧原台地に向かって一歩前に突出している。頂上直下には高峰神社がまつられ、天空に向かって大きな鉄剣が奉納されている。こうしたことから、なんとなく台地の守り神のような気がして、一年を無事過ごせたお礼のため毎年年末に登っている。いつもなら40cm〜50cmの雪があり、多い年は1m近く積もっている。年末の27〜31日の間で新雪が降った後を選んで登ることにしているが、結果は私以外の足跡が無かったのは2度だけだった。頂上からの景色は良く、南東から北西にかけて遠方の山々がぐるりと見渡せ、眼下には佐久、小諸、東御の街並や御牧原台地の全望が広がっている。特別危険な箇所がなく歩行時間も短く、雪が適度にあることから、冬山初心者でも気軽に登れるのではないかと思われる。是非おすすめしたい。 |
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無雪期だと物足りない向きもあるので、隣の池の平湿原とその外隣山を合わせて歩いてみるのも楽しい。初夏ならば高山植物が楽しめるし、秋には草もみじや周辺の山々の紅葉が期待できる。途中の移動に車を使えば、ゆっくり歩いても3〜4時間ぐらいみれば良いだろう。 まず、高峰山へは車坂峠から入り、戻って来る。歩き始めの登りはきつく感じられるが、20分程頑張れば景色が開けて最初のピークへ着く。そこからの見晴しの良い稜線上を小さなアップダウンを繰り返して進む。気持ちの良い歩きとなる筈だ。 |
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車坂峠へ戻ったら、林道に入り高峰温泉を経由して池の平駐車場へと向かえば15分程で着く。冬期は通行止めになるので注意が必要。駐車場からは直接湿原に向かわず、左側の標識「開コウ口」に従って左側に下る方が楽しい。開コウ口からは湿原を半周して三方ヶ峰に向う。初夏ならば三方ヶ峰から見晴台までに高山植物の女王と言われる「こまくさ」の群生地が2ヶ所ある。どちらも木枠で囲われていて少々色あせるが保護のためには仕方ない。十分こまくさを楽しんでから見晴台へ向う。ここからの眺望は抜群だ。360度の展望で3つのアルプスをはじめ近隣の山々をぐるりと見渡せる。十分景色を楽しんだ後、少し戻って雲上の丘へと進む。湿原を眼下に見て、のんびり下っていけば駐車場はすぐそこだ。 家族連れのハイキングには最高だし、多少でも野外活動に興味を示す彼女なら初歩きに誘えば、その後の成功は間違い無いだろう。ただし若者諸君、くれぐれも天気の良い日を選ぶこと。
<補足> 今年は12月29日に登った。降雪少なく10cm程しか無かった。こんなことは初めてのことである。高峰山は、余程の新雪が降らない限り、登る人が多いので雪が踏み固められ、輪かんはいらない。ましてや、アイゼンやスノーシューなど逆に邪魔で危険を伴うことの方が多い。 ところが、この日もスノーシューを付け、ガイドに伴われたツアー客がゾロゾロ歩いていた。スノーシューや輪かんは、一定以上の雪があり、ツボ足では困難な場所を歩く道具である。10cm程度の雪の中を歩いたら、石や木の根、土面の凹凸にツメを引っ掛けるなどの危険が大きい。こんなことは誰でも承知の筈だ。 ところが、上記の通りである。多分近辺の宿泊施設が、スノーシューハイクを組み合わせた宿泊プランなどを企画したものだろう。とにかくスノーシューを履かせて歩かせなければ金が取れない。そこでこんなことをしてしまう。儲かれば客を多少危険にさらしても仕方ないという、とんでもない事がまかり通る。イヤな世の中だ。 ツアーに参加される方々は、もしこんなことが行われようとしたら勇気をもって拒絶し、返金を求める気概を示してほしいものである。 なお、スノーシューやアイゼンは、現場の様子を見て使用することが大切である。持って来たから必要なくても使うというのはもっての外で、余分な体力を使い疲れを溜めるだけなのだ。 |
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