S.A.さんより 感想 2002,10,24,

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つい最近インターネットを始め、情報の多さに驚いている毎日です。
そんな中で、このような仏教という有り難い法を紹介されているページに出会え、よい御縁に恵まれたことを感謝します。

さて、私は東洋大学でインド哲学を学ばせていただいているS.A.と申します。
今二十歳で、東京は池袋のアパートに住んでおります。

最近は縁起の奥深さに触れ、その構造を知りたいと思っております。

われわれの肉体も縁起である以上、あまり象徴的ではない、
現実的な縁起の議論もあるでしょう。

そこで見つけたのがアビダルマ学派でした。
臨床体験を記述し分析している点で非常に有意義なのではないかと思っております。

そのなかで、四縁、六因、五果と言う教えがあるのですがどうも詳細な記述が無くて困っています。

ご存知でしたらご指導ください。

このような素晴らしいサイトを通じて仏教を知る方がいるというのは、
この上なく素敵なことです。これからもどうぞご精進ください。

応援しています

S.A.


S.A.さんへの返事  2002,11,22,

拝啓

 メール頂きありがとうございます。返事が遅くてすみません。過分なお褒め、恐縮です。

 アビダルマの四縁、六因、五果の資料をお探しとの事ですが、不勉強で存じ上げておりません。お役に立てず、すみません。

 アビダルマ学派といわれているのは、説一切有部のことでしょうか? 有部については正直に申し上げるとまともに勉強しておりません。ほとんど中観の立場から批判した論述しか読んでいないのが実情です。勉強も出来ていないのにホームページなんかつくるな!とおっしゃるかもしれません。開き直るわけではありませんが、勉強できていないが故にホームページをつくっています。「仏教」は巨大な山塊で、ひとりですべてを知るには一生をもってしても足りない。そういった一人では届かない視点からの検証をしていただくために、ホームページをつくりました。ですので、足立さんもご自身の立場からご意見頂けると大変ありがたいです。よろしくお願い致します。

 お役に立てないくせに、全然違う事を申し上げて恐縮ですが、思い付きですので、聞き流して頂いて構いません。
 肉体の縁起、象徴的ではない現実的な縁起の議論、臨床体験の記述・分析という点では、脳科学や認知科学なんかもおもしろそうですよ。「自我」という無我なる縁起の現象がどのようにして創発してくるのか、最近の科学の見方と釈尊の教えを並べると、両者の間にパチパチと火花が飛ぶような気がします。

 お役に立てないメールで申し訳ありません。

 今後ともよろしくご意見・ご批判お聞かせ下さいますようお願い致します。
                             敬具
S.A.様
                 2002,11,22,   曽我逸郎

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