〜森 正夫の山歩き記録〜
第17回  三峰山(みつみねさん)1,887.4m、鷲ヶ峰(わしがみね)1,798.3m、八子ヶ峰(やしがみね)1,833m
        ――霧ヶ峰三峰めぐり歩き――                               2015.9.23



 鷲ヶ峰をのぞく二峰を霧ヶ峰に含めていいかは私にはよく解らないが、この三峰から眺める霧ヶ峰高原はそれぞれに特徴があり、全体像が見てとれる。また、南・中央・北の各アルプスを含む多くの山々が遠望でき、短い歩行時間で頂上に立て、割合静かな環境が保たれていることも共通している。しかも車を使えば、ゆとりを持って一日で登ることができるのだ。

 位置的にみると、ビーナスラインの美ヶ原手前に三峰山、蓼科山の南西直下白樺湖の上に八子ヶ峰、その間に鷲ヶ峰が位置している。それぞれがずいぶん都合よく配置されたものだ。もちろん、霧ケ峰の中で車山を忘れてはならないが、私としてはスキー場として開発され冬期以外にも動いているリフトを思うと、どうもこの中に入れたくない。

 ここに紹介した三峰には幾度か登っている。しかし三峰をまとめて霧ヶ峰を考えたのは初めてだった。8月後半から長雨が続き、仕方なく地図を眺めているうちに「は!」と気づいたのだ。そこで今回まとめて登って来た。

駐車場から見る三峰山 三峰山頂上
(後方に美ヶ原)
鉢伏山、高ボッチ山からの縦走路



 まず三峰山。佐久方面を起点とすれば、国道142号から旧和田峠へ、そこからビーナスラインを美ヶ原へ向かう。5分程で三峰山駐車場に着く。ここから見上げる三峰山の美しさは心にしみる。野芝と背の低い笹原が山全体を包んでいる。頂上へと続く尾根の形も良い。特に、頂からは高ボッチと鉢伏山からの縦走コースが目の前にあり、槍・穂高連峰がその右横に顔を出す360度の大展望である。景色をゆっくり堪能しても1時間あれば充分だろう。


最初のピークから見る頂上 鷲ヶ峰山頂 途中のお花畑

 次は鷲ヶ峰。ビーナスラインを来た道を戻る方向に進めば10分前後で八島湿原に着く。ここから登る。ザレ場を経て高度を上げ、最初のピークから見る鷲ヶ峰の姿は美しい。ゆるやかな尾根道の先にある山頂へのつながりはたおやかで、周囲の風景との調和が何とも言えない。眼下には諏訪湖が日に照らされて輝いている。視線を上げると守屋山や入笠山の後方に南アルプスが目に入る。

 八子ヶ峰へは白樺湖から県道40号へ入り、茅野方面へ右折して女神茶屋(蓼科山登山口)から反対方向へ登る。道幅は広くゆったりしていて歩きやすい。往復で1時間と少しだ。視界が開けてくるとヒュッテアルビオが目に入る。周囲は全て草と背の低い笹原で全体が見渡せる。頂上はヒュッテから少し先に行ったところにあり、標識が無ければどこが頂上なのかは解らない。ここからの眺望も抜群で蓼科山が大きくのしかかってくるようだ。

 春か秋の一日、ひとりでゆっくりとこれらの景色を楽しみながら歩くことをおすすめしたい。
 なお、八子ヶ峰からの写真は、カメラを車に置いたまま忘れたので今回は写すことが出来なかった。この次、機会をみて追加するつもりである。



補足
 2015年12月8日、晴天だ。このところの薪づくり作業に少々嫌気がさしていた私は、カメラを持って出かけることにした。場所は八子ヶ峰。今日なら良い写真が撮れるだろう。結果はご覧のとおり。360度の大展望だった。
中央アルプス 車山(左)と奥に北アルプス 南アルプス(駒ヶ岳と千丈岳)

 車山を見ているうちに思い立った。35年ぶりに登ってみようと。今日はリフトは動いていない。雪のない平日だ。結果はドンピシャ。私以外途中で3人に出会っただけ。やはり車山からの展望は随一だ。中部山岳地帯をこれだけ広く平均して眺められるのはここしかないだろう。
編笠山の尾根から顔を出す富士山 八子ヶ峰(右中央)と八ヶ岳 噴煙が見える御嶽山

 車山に登るなら晩秋から初冬、雪の降る前(平日)が良いだろう。今回のようにリフトは動かず静かな歩きが期待できるかも知れない。

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