RESPECT RG

The Legend of RICKSON GRACIE

〜Truth of the YOGA of RICKSON GRACIE PartU〜

ヒクソン・グレイシーとヨガ
The Legend of RICKSON GRACIE
〜Truth of the YOGA of RICKSON GRACIE PartU〜





ここでは私が所有するヒクソン・グレイシーに関する雑誌などから、 ヒクソンのおこなうヨガ(YOGA)を中心に、ヒクソンの生き方、考え方、更には ヒクソンにまつわるエピソードなどを 以前に書いたもの よりも詳しく紹介するつもりでいます。

ヒクソン・グレイシーとヨガ
Truth of the YOGA of RICKSON GRACIE


ヒクソン・グレイシーとヨガ特別編
The Legend of RICKSON GRACIE


究極のヨガ(ヨーガ/YOGA)でセルフコントロール!

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柔術魂2 ブラジリアン柔術DVDマガジン




柔術魂2 BJJ SPIRITS
ジュウジュツダマシイ

ブラジリアン柔術DVDマガジン
2007年3月9日――、
(株)晋遊社から発売されたSHINYUSHA MOOK
柔術魂2の 表紙には、「ホーウス・グレイシーと過ごした日々 アウバロ・ホマーノとある。


早速、中を見てみると――、
「驚異のナチュラルトレーニング、 ジナスティカ・ナチュラルの創始者であるアウバロ・ホマーノ氏は、 ヒクソン以前のグレイシー一族のヒーローであった ホーウス・グレイシーの弟子だった。天才と言われたホーウスとの交情、 さらにヒクソンのこと。 また、ジナスティカ・ナチュラルや柔術について語ってもらった。」 という非常に興味深いインタビューが掲載されています!!! 

※以下に、
新・真・情報ありのインタビュー記事の一部抜粋!!!


――あなたのヨガの先生はヒクソン・グレイシーのヨガの先生と同じだと 聞いたことがあります。

アウバロ そうだよ。そもそも、ヒクソンにヨガを紹介したのは僕なんだ。 (中略)柔術にヨガを取り入れたのは、私が最初なんだよ。 その後ヒクソンがヨガをやるようになり、有名になったね。




ジナスティカ・ナチュラル――
Ginástica Natural combines the techniques of stretching, flexibility and respiration of hatha-yoga, the ground movements of jiu-jitsu, and the natural movements of the human body.

Ginástica Naturalは、ストレッチングのテクニック、 ハタ・ヨガの柔軟性と呼吸、柔術のグランド・ムーブメント、 および人体の自然な運動を結合。

Ginástica Natural http://www.ginasticanatural.com

BRUTUS みんなのヨガ
no.572 2005 6/15号

BRUTUS 572
ブルータス6月15日号
株式会社 マガジンハウス

特別付録
世界初!
ヨガDVD付き!




自宅からすぐそばのマリブビーチで、 太陽礼拝のポーズ。得意のサーフィンを楽しむ前にも、 必ずこのポーズでウォーミングアップをしてから海に入る。


photo/Monica Monart text/Shogo Kawabata

ヨガで何が変わったか。ヒクソンの場合、ヨガで何も変わっていない。 ヨガのおかげで何も変わらずにいられるのだ。

「皆さんは、肺のある胸でハァハァと呼吸をしているでしょう? でも、本当の呼吸というのはこんなふうに(ぐにゃりと肋骨の内側に めり込むほどへこんだ腹部を見せながら)胸の筋肉だけでなく、 お腹の横隔膜を使って呼吸するのが本当の呼吸法。 この方法で呼吸をコントロールできるようになれば、 肺いっぱいに新鮮な空気を送り込めるようになる。 浅い呼吸だと、酸素量も常に足りない状態になり、 試合などでパニックに陥りやすくなってしまうからね」

この独特の呼吸法は、ヒクソンのヨガの師であるオーランド・カニの 「バイオジムナスティック」と呼ばれるシステムをベースに、独自に改良を重ねたもの。

「オーランドは、ヨガに虎・鷹・蛇・猿などの動物の動きや、拳法の動きをミックスしたスタイルを 教えてくれた。彼のヨガは、普通のヨガより運動量が豊富で私に合っていたんだ。 体をたくさん動かすヨガのほうが、私はより深く瞑想できるからね。 オーランドのヨガに、さらに柔術で必要な動きを加えて改良したもの、それがヒクソン・グレイシーの ヨガだ」

「ブラジルではヒクソンのように自分の必要な動きや呼吸法を取り入れて、 独自のヨガスタイルを作る人が多いのよ」
と、取材に同行していたキム夫人。キム夫人もハタ・ヨガを学んでおり、ヒクソンがヨガに目を向けたのは 彼女の影響が大きい。
「彼女に出会って、ヨガを教わり、これはストレッチにいいと思って興味を持ち はじめたんだ。25年くらい前かな。それまでグレイシー・ファミリーでヨガを練習に取り入れている者は いなかったからね。技術の研鑽は繰り返されていただ、呼吸法や内面の強化にはそれほど目が向いて いなかったんだ」



難しい動きだからといって効果が高いわけではない。 私が最も頻繁に行なうのは、太陽礼拝というハタ・ヨガの基本的なポーズだ。 体が温まり、血液の循環もよくなり、柔軟になる。ウォーミングアップに最適だ。何かを始める前には、 必ずこのポーズをやるんだ」

ヒクソンにとってヨガとは何なのか聞いてみた。
「ヨガは私にとっては、食事と同じような存在。お腹がすくから食べる、といった ように体が自然に欲するもの。そして、武道と一緒で常に鍛錬に終わりのないもの。 鍛錬を続けることによって、自分自身の奥深い部分にコネクトすることができるようになるんだ。 自分を取り巻く環境に対しても、空気を敏感に読める余裕を与えてくれる。 試合に関してだけでなく、人生のすべてのことにおいて自分の力を最大限に引き出してくれる、 大切なものだよ」

格闘技通信 1995・5・8号No.132

格闘技通信 1995・5・8号No.132表紙
(1995年4月8日発売)

1995年4月20日(木)日本武道館で行なわれる大会 『バーリ・トゥード ジャパン オープン'95/VALE TUDO JAPAN OPEN 1995』 に出場のヒクソンの インタビュー記事が同誌P6〜P9の4Pに渡り 掲載されている。サブタイトルには『無敵の侍』。

■caption:
日本に来たら、今回も山ごもりするという、 ヒクソン・グレイシー

■caption:
メディテーション、ストレッチ・・・。 ヒクソンはこういったトレーニングのほかに、 厳格な食事制限も守っている。 それは「グレイシー・ダイエット」と呼ばれるもので、 徹底した菜食主義、酸性の食品を取らない、 一定の食べ合わせを守る・・・等の規律がある。 一族のほとんどが、程度の差はあれ、 この食事方法を守っているのだ。 強さの秘密は、ここにもあるのでは・・・。 もちろん、禁酒、禁煙だ

■interview:
「私にとって試合とは単に出場すれば良いというものではなく、試合の前後を含めて ”常に最善を尽くして”勝つことが目的。それがすべてなんだ。 勝って賞金を得ることよりも、自分の背負っている(グレイシー柔術の)伝統を守ることの方が 、大切だ。」

「私達グレイシー柔術の修行者達は、黒帯になるまでは皆、同じ技術を学び、練習していく。 でも、その同じ技術でも修行していくにつれ、それぞれがスピードやタイミングを自分に合ったものに していくため、それは一見違った技術になって行く。 誰もが指紋が違うように、皆それぞれ技術にも、違う特徴が現れてくるんだよ。」

「私は年齢というものは信じていない。私の父は80歳を越えた現在でも、まだトレーニング を継続している。ただ、大会に出場し続ける限りは、自分自身で、スピード、 力強さといったものを感じられなければならないことは確かで、その期間は、自分自身の調整の 仕方次第で、長くなったり短くなったりするものだよ。これは年齢によるものではなく、 各個人の調整によるものだと思う。」

「(グレイシー・スピリット)それは、私の周りにいる人達に対して、尊敬の念と誇りを持つこと。 私が格闘から学んだものすべて、私の武士道になっている。自分自身の感情をコントロールすることも、 格闘から学んだよ。」

「私は日本という国には、技術的なものだけでなく、誇り高き武士の魂が宿っていると思っているんだ。 でも日本をはじめ世界の国の人達は、幾年もの歳月をかけて、格闘技をスポーツ化させてきた。それによって 日本では、武士の魂が薄れてきたように感じている。
でもそれが、前回の「バーリ・トゥード」の開催で・・・、つまり制限の少ないルールの中で闘う、 リアリスティックなセルフ・ディフェンスの闘いを、日本で開催していくことにより、 日本が昔持っていたようなレベルの”名誉ある、誇り高き武士の魂”を現代に甦らせる ことができるのでは。そういう、良い感じの印象を、前回の来日で掴んだよ。
日本という国はすべての格闘技のスターティング・ポイント。そういう国であると信じて、私は 日本で闘います。」


格闘技通信 1997・11・8号No.192

格闘技通信 1997・11・8号No.192表紙
(1997年10月8日発売)

初取材!ヒクソン・グレイシーが10・11高田延彦戦に向けて山ごもり特訓!
山の中の神秘!

文◎本多誠 撮影◎石橋英生

10・11高田延彦戦直前!ヒクソン・グレイシー、山ごもり初レポート

土、水、火、風が、私の強さを引き出してくれる

10月11日、東京ドームで行なわれる「PRIDE-1」での高田延彦戦を前に、ヒクソンが山ごもりに 入ったのは、試合の2週間前、9月26日(金)のこと。山ごもりの場所は、長野県の、ある山の中だ。

ヒクソンは、長野で山ごもり。9月の山は、すでに寒い。とくに取材日前後は、 時折晴れ間が見えるものの、天気が悪く、気温が低かった

初秋の山はすでに肌寒い。それが早朝なら、尚更だ。ヒクソン・グレイシーは朝起きるや、 ちょっと離れた場所にある湖に散歩に出かけた。湖の周りを歩いていたヒクソンは、 おもむろに立ち止まり、着ていた服を脱ぎ始めた。そして水の中に入って行き、腰まで浸かると、 しばらく瞑想をする。

山の中の朝の湖は、どれだけ冷たいことか。表情をひとつも変えず、冷たい水の中に どっぷり体を沈めたヒクソンは、やがて悠々と湖を泳ぎ始めた・・・。

「皆は冷たいと感じるだろうが、自分でそう感じないように コントロールしていたので、別に冷たさは気にならなかった」

「心の準備が出来ていれば、どういう状況にも対応していける」


■caption@右ページ上:
足を伸ばしたり、体を回したり、逆立ちしたり、ブリッジしたり、 首を支点に体を回転させたりと、ストレッチでさまざまな姿勢をとる
■captionA右ページ中:
昼、部屋でストレッチを開始。時には「ヒュー」とゆったりと、 時には「チュ、チュ、チュ」と激しくリズミカルに、呼吸音が室内に響く
■captionB右ページ下:
目の前の相手に対して構えたり、顔面を腕でガードしながら相手の打撃を かわすといった、実戦を想定した動きも見せた
■captionC左ページ:
約25分間のストレッチが終わり、タオルで軽く汗を ふきとるや、ベランダに出て、裸のまま、肌寒い空気にしばらくの間、浸かっていた



――午後11時過ぎから、ヒクソンは食事に入った。 この食事の様子は見ることが出来なかったので、ヒクソンの話をもとに、山の中での 食事の内容を紹介したい。

ヒクソンの一日の食事の回数は、5〜6回。その時々で多少の時間のズレは生じるが、 基本的には3時間ごとに摂るという。

内容は、1回の食事につき、40%のタンパク質と、30%の炭水化物と、30%の脂肪。具体的にな 品目で言うと、例えばこの日の朝食は、プロテイン・パウダーとフルーツ・ジュースとバナナだった。
5回の食事のメニューは、それぞれ異なり、例えばフルーツを食べたら、次回は魚、 その次はチキン、あるいはポテト、パスタなど、品目は変えていく。

ちなみに、前日、町の食料品店で大量の果物を買って山に持っていったが、 ヒクソンはバナナを5本くらい一気に食べてしまうなどして、 用意した果物はどんどんなくなっていったという。

食事が終わると、午後11時45分ごろから、ヒクソンは室内でストレッチを開始。約25分間にわたり、 様々な体勢で、手足を伸ばしたり、曲げたりして体を動かした。まるでダンスを踊るような、 しなやかで柔軟な動きだ。

ストレッチで目についたのは、独得の呼吸法。特に「ヒュー」と大きくゆったり呼吸した かと思うと、今度は顔を大きくゆがめて「チュ、チュ、チュ」というリズミカルで激しい呼吸を 繰り返す。腹も、息を吸ったり吐いたりするたびに、大きく膨らんだり、 へこんだりする。意識してやっている様子。

「呼吸は、とても重要だ。誰かに教わったわけではないが、 ヨガやエクササイズを、自分なりに結合させた」

グレイシー一族に伝わる呼吸法というわけでもないらしい。

「父(エリオ)は偉大なファイターだが、例えば呼吸法といった、 柔術以外のトレーニングにはあまり関心を持たず、柔術の練習だけをしていた。 兄弟(ホイスら)も、柔術以外の体の動かし方などをあまり理解していない。 そういう意味では、私は(一族の中でも)少しやり方が違うのかもしれない」

呼吸法だけに限らず、ついでに言えば山ごもり自体にしても、ホイスをはじめとする 他のグレイシー一族が、そういうトレーニング法を取り入れているという話を 聞いたり、見たりしたことは一度もない。ヒクソン自身も、エリオやホイスが 試合前に山ごもりをしている、あるいはしていたという話は一度も聞いたことがないという。

グレイシーの中でも”最強”の称号をもつヒクソンの強さの秘密は、こんなところにもあるのか。

また、ヒクソンは呼吸法について、 「重要なことは、胸で呼吸するのではなく、腹の深いところ、 低いところで呼吸することだ」と言っていた。これは、ヨガの考え方だ。 ヨガは、辞書によれば、古代インドの宗教的修練法で、精神を統一し、物質の束縛からの 解脱をはかろうとするものだ。

そういえば、ヒクソンは、しばしば瞑想を行なうと言っていたが、腹式呼吸といい、やまごもり といい、ヒクソンに東洋的なイメージがあるのは、ヨガの影響もあるかもしれない。

■caption:
豹のようなしなやかさをもつ、褐色の体、ヒクソンには、山がよく似合う

一体、なぜヒクソンは試合前にこんな山ごもりをするのだろうか。

「自然が好きなのだ。自然はすごくおだやかなもので、 自分をせかしたり、ストレスを与えたりすることはない」

つまり試合前は、技術向上ではなく、精神集中に専念するということだ、
「自然に関わることによって、肉体部分、精神部分など、全てコンビネーションを 養いたい」

山ごもりは、日本で試合する時だけでなく、これまでも行なってきたのか。

「幸いにも住んでいる場所が環境に恵まれているので、 近くにあるビーチですごしたり、丘をハイキングしたり、マウンテンバイクに乗ったりする。 自然に接するのが好きなので、いままでずっとそうしてきた」

山ごもりは、VT(バーリ・トゥード)の試合の前だけ?柔術の試合前は?

「特に大会の種類などは関係なく、試合前はなるべく自然と 接するようにしている。今回の場合(高田戦)は、大会が大きいということもあるので、長期間 (2週間)滞在する。試合前にあまり時間がない時は、ちょっと丘の上に行って、半日くらい、 座ってゆっくり瞑想するとか、何らかの方法で自然と接するようにしている」

それにしても、冷たい水で泳いだり、裸のまま外に出て寒い風に当たったり、 デコボコの道をランニングしたりして、風邪を引いたりケガをするかもしれないという心配は ないのだろうか。

「心配事はしないようにしている。何の理由もなく、 自分を危険に追い込むようなバカなマネはしないが、風邪を引くのではないかなどと 心配をし始めると、対戦相手のことまで心配し出したりしてキリがないので、ただ 運命に身をまかせるような気持ちでいる。肉体的にも、精神的にも、自分を信じている」

「私は、神はどこにでもいると信じている。自然の中では、神の精神が感じられるのだ。 土、水、火、風など自然のリズムが、私自身の強さを引き出してくれる」

ヒクソン・グレイシー 王者の真実

ファン必見のビデオ!
ビデオ『ヒクソン・グレイシー
王者の真実』


セル&レンタル
カラー98分・Hi-Fi STEREO
字幕スーパー版
(一部日本語ナレーション)
スタンダード・サイズ
製造・発売元/
ポリグラム株式会社
販売元/
株式会社ポニーキャニオン
1997年5月17日発売(?)
\5,800(税抜)現在、廃盤?

―――――――――――

数々のバーリ・トゥードで最強の名を欲しいままに してきたヒクソンの知られざる姿を初公開。'95バーリ・トゥード ・ジャパンでのヒクソンに密着し、L.A.でのトレーニング、日本での山篭り、 記者会見からリングス山本との死闘に至るまで、貴重な未公開フィルムと インタビューを交えて送るヒクソン・ストーリー。
1995年イギリス作品

RICKSON GRACIE CHOKE

ファン必見のDVD!
DVD
『RICKSON GRACIE CHOKE』

$24.99
(日本円で3,000円弱)


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ジャケットからもおわかりのように上のビデオ『ヒクソン・グレイシー王者の真実』 と内容は全く同じ!!!  なんとこちらは海外で売られているDVD。 その為、日本語字幕はなし。しかし、ヒクソンの呼吸法、 バンダ、ナウリ、 太陽礼拝などがバッチリ見られる!!!  しかもリージョンコードがないので日本でも視聴可能!無問題!

DVD 『RICKSON GRACIE CHOKE』 より

上から、海岸でヒクソン得意のY字バランス。自宅でのヨガ、呼吸法。 試合前に太陽礼拝。

週刊プロレスNo.963 2000・3・7日号

週刊プロレスNo.963 2000・3・7日号
(2月24日発売)表紙  

週刊プロレスNo.963 2000・3・7日号 P78

caption(右上)/
この姿勢で強烈な『火の呼吸』をやるわけだから、そのキツさは想像がつくというものだ。 写真の奥に見える人物がシリ・バド・シン師。「ヒクソンのヨガを見た時、 これは私が師事したヨギ・バジアン老師のヨガだと思いました。おそらく 私の兄弟弟子がヒクソンに教えたのでしょう。間違いありません」と言う

caption(左下)/
船木にヨガの秘法を伝授するシリ・バド・シン師が、その驚異の吸収力に絶句した!!
目標は3ヶ月で習得。その分、凄く辛いが、船木さんは予定よりも早いスピードでやり遂げている。 ヒクソンと同じレベルになるには3ヶ月もかからないでしょう」

■以下は、突っ込み所満載(安田拡了氏)の記事の一部。■

16日午前、船木からメールが届いていた。前日深夜、船木に「どうですか、ヨガは?」とメールを 送った。その返信メールである。それによると練習でもヨガ効果は出ているとのこと。いろいろな ヨガがあるが、何しろヒクソンと同じもの。試合中のヒクソンはヨガの秘法で 肉体をコントロールしている。同じものを船木がやることによって、ヒクソンを知ろうというわけだ。 船木のヨガの風景の掲載は初公開(本誌姉妹誌の格闘技通信=2月23日発売でも同時公開)だが、 やはりヒクソンそっくりのヨガのポーズ。船木の修養しているヨガの 秘法とは何か。そして、それが5・26ヒクソン戦にどう結びついていくのか!!
(2月10日(木)、都内シリ・バド・シン師宅にて。
写真&取材/安田拡了)

船木のヨガが終わって、帰り際のこと。船木にヨガを教えているシリ・バド・シン師(小山一夫氏)と船木の 会話。
――――――――――――――――――――――――――――

シン師ヒクソンは試合前に『火の呼吸』をやっているはずですよ。

船木 ■あっ、やってたようです。テレビで見ました。入場直前まで『火の呼吸』をやっていました。

シン師■そうだと思います。直前がミソなんです。一度『火の呼吸』をやってから、すぐに練習を やってみてください。いつもと違うはずですから。
――――――――――――――――――――――――――――

シン師は米ロサンゼルスでヨガを教えているヨギ・バジアン老師からクンダリング・ヨガ という特殊なヨガを修養した。バジアン老師はカナダのオリンピック水泳チームのヨガ指導を していて、その弟子は100名ほどいるという。
その一人がシン師。現在、日本で障害児にヨガによる潜在能力開発を ボランティアでやっている。もちろん船木に対してもボランティアだ。日本における 継承者はシン師一人で、きわめて貴重な人材だが、ヨガを商売に するつもりはないと言う。また、ヒクソンにヨガを指導したのは 「その呼吸法とスタイルを見る限り、私の兄弟弟子に当たる人だろう」とシン師。
そんなシン師が船木に修養プログラムを組んだ。通常、3年かかるところを3ヶ月で修養させるものだ。 かなりキツイが、これをこなせば、「ヒクソンと同じレベルで 体をコントロールできる」と言う。

シン師が面白いことを言った。
「真冬に冷水を何度もかぶる。このヨガを修養したものなら、瞬時にして全身から湯気が 出るようになる。そうして全身を乾かせることができる。ヒクソンはそれが できるはず」
この言葉を聞いた時、ヒクソンの全身から恐ろしいほどの湯気が立ち上がって いたシーンを思い浮かべた。どういうシュチュエーションだったかは忘れたが、確かにそういう シーンは見たことがある。
「これはどういうことかというと、自分がダメージを負った時や、自分の 体温が急激に下がった時、自分の意思の力で瞬時にして回復させる能力なんです」
恐るべし、ヒクソン!



シリ・バド・シン師とは小山一夫氏のこと。私も当時この記事を読んだ時に 少し信じてしまった。しかし、なんかヒクソンのヨガとも呼吸法とも違うんだよなぁ〜 と思ったものです(下の船木の画像参照。特に上から3枚なんて ヒクソンのヨガとは全く違ったものだと思います)。
そして、この小山氏の発言は全くのデタラメだったということが その後、『ゴング格闘技』におけるヒクソン・インタビューで明らかになったのです! しかし、小山一夫氏も安田拡了氏もよくこんなデタラメなことを言えたものだし、書けたものだな (苦笑)

週刊プロレスNo.963 2000・3・7日号 P79

週刊プロレスNo.963 2000・3・7日号 P79

これは『太陽礼拝』かと思ったら、小山氏の クンダリーニ・ヨーガの『サーキュレーションクリヤ』というものらしい。 動きは『太陽礼拝』よりも、随分と簡単なものになっているなという印象。

格闘技通信 2000 3・23日号 NO.249

格闘技通信 2000 3・23日号 NO.249
平成12年3月23日発行(同年2月23日発売)

■caption(右上):
ヒクソンにヨガを指導したのはヨギ・バジアン老師の直系の弟子。 船木を指導しているシリ・べド・シン師(*小山一夫氏)は何と兄弟弟子だった。 「ヒクソンと同じレベルになるには通常だと3年かかる。 しかし、今の状態だと目標の3ヶ月で到達することができる」。強烈な 腹式呼吸で肉体を内側から変化させていく。 「船木さんが潜在的に持っている可能性をヨガで引き出したい。そうして船木さんの 技術を最大限に活かしたい」というシン師(*小山氏)。それに船木は 驚くべき吸収力で応えている(写真・安田拡了)

■caption(左中段):
これはまだ基本である。この状態で激しい腹式呼吸をするのだ。 日頃から肉体を鍛えているだけに、船木は、つらい姿勢の呼吸でもあっという間に 習得した

■caption(下):
船木が習練しているヨガはヒクソンと同じものだ。

ゴング格闘技GONG KAKUTOUGI 2000・5月号 NO.97

ゴング格闘技2000・5月号 NO.97 表紙
(同年3月23日発売)

ゴング格闘技2000・5月号 NO.97のP22〜24の3ページに掲載された ヒクソン・グレイシーのインタビュー記事の一部を紹介します。

――船木選手は「ヒクソンの強さの秘密はヨガにある」と言って、 あなたのヨガの兄弟弟子という人から、現在ヨガを習っています。 ヨガのトレーニングは、格闘技にそれほど効果のあるものなのでしょうか?

ヒクソン(怪訝そうな顔をして)確かにあるが・・ただ、私のヨガの先生はブラジル人だし、 今、私が行っているヨガは自分自身に合うよう、自分でアレンジしたものだ。

――「ヒクソンのヨガはクンダリー二・ヨガだ」と言ってましたが。

ヒクソンヨガにもいくつかのスタイルがあり、もちろんクンダリー二・ヨガの存在も知っている。 が、私が習っていたのはハタ・ヨガだ。 船木はどうやら誤解しているようだな。 それに、ヨガが格闘技に効果があるといっても長い修行を積んでこそ得られるもので、 よほど特別な場合をのぞいては、3ヶ月や半年で効果があるなどということはない。 (中略)私は自分のレベルまでに到達するのに長い時間をかけてきた。 もっとも、船木のレベルを知らないので何とも言えないが。

――「ヒクソンはヨガのトレーニングの際、 1分間に250回ブリージング(呼吸)をしている。 僕の目標は200回だ」と言っていました。この呼吸回数を上げることは、有効なんでしょうか?

ヒクソン確かに有効だろう。ただ心肺機能が向上すれば、 より素晴らしい結果に結びつくというのは格闘技だけでなくほかのスポーツでも同じことだ。 それに、競技の特性や各人の機能、体調によって必要とされる呼吸回数は変わってくる。 どんな状況でも自分が必要としている呼吸回数を確実にしていることが最も大切なのだ。

――船木選手は加えて「ヨガのトレーニングを行うと、まるで体にターボがかかったようだ」 とも言っていますが?

ヒクソンそれはヨガによって自分の感性で戦えるようになったからだろうね。 ”達人”という言葉があるが、例えば、カラテのマス大山は戦うときに「ああして、こうして」 などと考えなかったはず。頭で戦うのではなく、心が体を動かすということがわかれば、 そうした感じにもなる。ただし、これは私の経験であって、 船木がこのことを言っているのがどうかはわからないがね。

――また、「ヨガのトレーニングを公開したことはヒクソンの失敗だ」とも言っていました。

ヒクソン先にも言ったとおり、心肺機能が上がることで能力も向上するだろうが、 肝心なことは、強さというのはあらゆる要素のバランスで成り立っているということだ。 肉体はもちろん、テクニック、スピリット、闘争心など。そしてヨガによってもたらせるものは、 その中の一部でしかない。

GONG KAKUTOUGI PLUS VOL.13

『GONG KAKUTOUGI 7月号増刊
 ゴング格闘技PLUS13』

株式会社日本スポーツ出版社社

2001年(平成13年)7月9日発行
定価680円
――――――――――――――

【格闘強国ブラジル探検隊】
ヒクソンのヨガ師匠が初登場!

【格闘強国ブラジル探検隊】
ヒクソン呼吸法の師匠 オーランド・カニ 本邦初インタビュー

ヒクソン・グレイシーの強さの秘密が、またひとつ 解明される
獣の呼吸

文&写真●パウロ・R・バルボーザ(同誌ブラジル通信員)
訳●稲垣巻收
Interview & photo by Paulo Ruy Barbosa
Translated by Syu Inagaki

ヒクソン・グレイシーのヨガ(呼吸法)の師匠
■オーランド・カニ/Orlando Cani■

1925年11月29日、ブラジル南部のサンタ・カタリナ州出身。
リオデジャネイロのコパカバーナ地区にアカデミーを構える。

昨年8月ロスを訪れ、ヒクソン主催の柔術大会を取材した折、 デモンストレーションでヒクソンの独特のストレッチングを見て、それが 非常に強く私の印象に残っていた。 それはとてもリズミカルかつ、しなやかで、それまで一度も目にしたことないような ストレッチングだった。ただのヨガでもないし、体操とも違う。 一体何なのだろう、と興味を持っていた。

するとブラジル通信員のパウロが「ヒクソンは、ブラジルの ある高名なマスターから野生動物の動きを取り入れた独特の体操のようなものを 習っていた」と教えてくれた。それでようやく納得できた。

カニ師はヒクソンのみならず、ホイラーやマルコ・ファス、イズマイウらの格闘家を指導した こともある。そればかりでなく、シドニー・オリンピックのブラジル代表選手の指導も していたという。そして師自身も、様々な格闘技やスポーツをたしなんできたスポーツマンだと いうことがわかった。では、パウロによる大変興味深いインタビューを読んで頂きたい。(稲垣)

「―― 20歳の時には、柔術をエリオ・グレイシーから習い ――」

「私はカラリパヤットと太極拳を融合したスタイルを作り上げようと思った。 そして、それまで自分がやってきたヨガと融合しようとした。」

「ヨガを研究・実践していたことも役に立ち、私は格闘技で最も大切な要素は、 伸張と柔軟性であると結論した。 あらゆる伸張と柔軟性の基礎は、ヨガの原理から発生している。 千年以上の歴史を持つヨガの多くの動きが、伸張と柔軟性に基づいているのは驚くべきことだ。」

「そこで私は柔軟性と伸張、ヨガ、太極拳、カラリパヤット拳法、ダンス、 そして肉体的表現をミックスさせ始め、身体の動きを研究し始めたんだ。 それが今から33年前だ。それらをミックスすることによって、 私は新しいシステムを作り上げた。 それが『オーランド・カニ・システム』とか『バイオ・ジムナスティック』と呼ばれているものだよ。 バイオ〜はあらゆるスポーツに応用できる。私のシステムの基礎は呼吸法だ。」

「酸素を十分に取り入れることがいかに重要かは、医学的・生理的にもよく知れれている。 われわれが呼吸によって取り入れる酸素が、神経細胞にとって唯一の食料なんだ。 ニューロン(神経単位)が正常に機能するためには、 他のタイプのいかなるエネルギーでもダメなんだ。 十分酸素を与えられた神経組織は、非常にバランスよく、正しく機能することができる。」

「私は動物の本能を用いた一連の動きを体系化した。 虎、猿、蛇、鷹がメインだ。特にネコ化の動物の動きは興味深いよ。 格闘技における人間と同じく、四肢を用いるからね。 ただ、われわれが訓練して伸ばすのは本能部分、 動物にとっては自然だが、人間はしない呼吸のしかたなどだ。 動物は自然なしなやかさを身につけている。」

「呼吸というのがカギだ。 ファイターは横隔膜の動きを完全に統御しなくてはならない。 攻撃をしかけるとき、息を止めるファイターが多いが、 本当は肺の中にある空気を吐き出すべきなんだ。 体細胞にとって毒であるべき二酸化炭素を取り除くため、 息を吐くべきなんだよ。そして筋肉が収縮してしまったり、 乳酸が作られるのを防ぐべきなんだ。試合中、選手が反応したくても動けなくなるのは、 体中の筋肉の乳酸が溜まってしまっているからだ。」

「肉体が酸素を供給することをやめると、 ファイターは何年もの練習で学んできたことをすべて忘れてしまう。 頭の中が真っ白になり、全てを忘れてしまうんだ。 そうならないように、試合中どのように呼吸すべきか、どうやって集中するか、 そしてどうペース配分するべきかを私は教えるのさ。」

「ヒクソンは私のメソッドを知り、私のアカデミーに来て 入門したんだ。1986年から88年の終わりごろまでだね。89年に彼はもうロサンゼルスに移住したから。」

「ヒクソン・グレイシーは私がこれまで教えた弟子の中で、最高の弟子だ。彼は一連の過程を 完全に吸収した。非常に熱心で、深く集中していた。 彼は私をじっと見つめ、私の言うことを注意深く聞き、私の言葉から大いに影響を受けた。そして 非常に深いレベルで理解し、吸収したんだ。まったく感心したね。」

「2年間私とトレーニングを積んだ後、ヒクソンが言った。「今日は座って見ていてください。 私ひとりでやって見せます」。彼はまるで窓から飛び立って行きそうに思えた。まったく完璧に、 この上なくスムーズにやって見せたんだ。私は感動のあまり、泣き出したくなったほどだよ。」

――格闘家たちは、あなたからどんなテクニックを習おうとして来るのでしょう?

「主に集中力と、試合中の正しい呼吸法だね。それは驚くべきもので、 大変微妙なものだ。試合で相手の呼吸を理解するだけで、相手を破ることができるんだよ。 息を止めるとき、人は弱くなるからだ。それに 息を吸うときも、とてももろくなる。動物はいつも呼吸している。息を止める動物は、 人間だけなんだ。それは無意識に行なわれる。だから集中力とエネルギーを失わないために、 呼吸のプロセスを制御する必要があるんだ。」

――あなたが教えたことは、ヒクソンの試合のどんな部分から伺われるでしょう?

「集中力と、呼吸と、肉体に対する意識だね。ヒクソンは並外れた 集中力を持っているから、彼はその視線によって敵を打ち破ってしまうほどだ。もちろん彼も 人間だから、ミスを犯すこともあるだろう。だが、ミスを犯したときでも、彼は 非常に試合に集中していてバランスが取れているので、すぐに失点を取り返すことが可能なんだ。 これは非常に重要なことだよ。彼は常に相手のことを注意深く見ているし、自分自身の肉体に 対する意識を強く持っているからだ。」

「ヒクソンは特別だよ。このことは本人にも言ったことがあるがね。彼は学んだことの全てを 吸収し発展させる。すばらしい才能に恵まれている。彼は自分の気に入ったものをとても 賢く吸収し、それを受け継いでいくんだ。だから彼は私のメソッドを継承し、守っていると 言えるだろう。」

「ヒクソンは言った。「オーランド、あなたのメソッドは非常に精緻で 長いプロセスです。普通の人々はそれを理解していないし、今後も理解しないでしょう。10年、15年 あなたの元で修行しても、あなたのメソッドの精髄を理解できない人たちがいるんですよ」 この言葉は私を強く打った。私はただ彼を見つめ、「キミの言うとおりだ」 と言えただけだった。」

格闘技通信 2000・6・11日増刊号 No.254

格闘技通信 2000・6・11号 No.255表紙
(2000年5月8日発売?)


今だから、公開しよう。
THE GRACIE ――グレイシーという生き方


2000年(平成12年)6月11日発行
定価660円◎ベースボール・マガジン社

5月1日、PRIDEグランプリ・決勝大会で、ホイスが桜庭和志に敗れ、 これでいよいよ、5・26コロシアム2000で船木誠勝と対戦するヒクソンが、 グレイシー一族”最後の砦”になった。
今号では、グレイシーというキーワードで注目を集めている、 PRIDEとコロシアム2000を大特集。 グレイシー一族に迫りながら、
両大会の魅力に迫った。 ヒクソンの試合結果次第では、こういう企画もこれが最後になるかも・・・。 だからこその、揮身取材だ。――

[THE GRACIE 4 ヒクソン、家族と愛]
孤高の存在、ヒクソンの強さの秘密に迫る!!

日本に来てからでは、インタビューのために長い時間はとれない。
そこで本誌は、来日前にロサンゼルスの自宅で、
ヒクソンのロングインタビューを取っておいた。
ヒクソンの強さは、格闘技の選手としての
側面だけからでは語れない。ほかの兄弟達とは違う、
何か特別なハートがヒクソンにはある。そう思っていたら、
今回の取材で、その一端が明らかになった。
(取材◎安西伸一、安西俊哉ロサンゼルス通信員)


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■caption:
二人の娘に囲まれて、ヒクソンに家族のことを聞いていると、話は 意外な方向へ進展していった

――まず今回は家に招待していただいたので、このサンタモニカの家に住んでいる ご家族のことから紹介して下さい。キム夫人との出会いは、もちろんブラジルに 住んでいた頃ですよね。
ヒクソン 彼女もスポーツウーマンで、サーフィンをやったり ハングライダーをやったり、アウトドアスポーツが大好きだったんだ。 私もサーフィンをよくやったし、キムのことは知っていた。 ただそれは、ああいう子がいるなという程度だったんだけど、ある日パーティーで 出会って、それから二人は付き合うようになったんだ。
――それはあなたがいくつの頃ですか。
ヒクソン  ・・・・・18歳くらいかなぁ。
――では、いくつの時結婚を?
ヒクソン  う〜ん、知り合ったあと、1ヶ月くらい旅行に行って離れてたんだけど、 そのあとすぐに二人で暮らし始めて、そして彼女が妊娠した。 それから正式に結婚して。親のサポートを受けたりとか、 家に友人を呼ぶようになったんだ。
――結婚記念日はいつ?
ヒクソン  6月26日だけど・・・、何年だったかは覚えてないな。
――?? では何歳の時だったんですか?
ヒクソン  22か23だったな。
■そこで、キム夫人も話に参加してもらった。
――ヒクソンは結婚したのが何年だったか、覚えてないんですよ。
キム  それには答えがないのよ(笑)。私も覚えてないんだから。
――???
キム  これはね、私達がロサンゼルスに来てから知り合った人の考えに、私がすごく共鳴して、 決めたことなんだけど、私達二人だけの間では、誕生日とか記念日とか、 そういう日付や時間で巡ってくるものに関しては、 一切お祝いしないのよ。何歳になったらこうならなきゃいけないとか、 何歳になったら年老いていくとか、そういう形式だけのものであって、 実際のものとは違うし、個人個人の精神的なもの、肉体的なものとは、 また全然違うものよね。だから私達はそういう、下世話な時間の流れには、 一切身をまかせないし、信じていないの。
――知り合ったのは、東洋哲学の先生?
キム  そうではなくてブリージング・セラピスト(神秘的治療士)よ。 子供達には私達の考えは押しつけていないから、 別の考えがあるかもしれないけど、私達の間では、そうなの。ヒクソンは 賛同してくれたのよ。だから、年がいくつだとかは、そういうことは 考えない生活をしているの。
自分が何かを願って、行動することによって、状況というのは変わっていくものなのよ。 いつも若くありたいと思えば若くなるし、もう年だと思えば 本当に老いていく。だから常に前向きに物を考えていく。 そういう生き方をしているのよ。

――では、リオからロスに移ってきたのは、どういう理由で?
ヒクソン  その頃は柔術の世界ではトップにいて、リオの道場も大きくなったし、 スポンサーもいたんだ。でもブラジルという国の経済力を考えると、 もう限界に来ていた。だから、ビジネスにしろ柔術を広めていくことにしろ、 もうひとつ上のレベルを求めたんだ。
――あなた達夫婦の考えに反するかもしれませんが、 それが何年だったか教えてください(笑)。
ヒクソン  89年だったよ。
――キムさんはブラジルではトップモデルだったんでしょう?
キム  子供が産まれてからは、もうほとんどやらなかったのよ。 それまではテレビのCMにも、よく出ていたわ。
――それほどのステータスがあったのに、ブラジルを去った・・・。
キム  そちらの仕事はもう、ヒクソンの子供を身ごもって、産むと決めた時に、捨てる決心を したのよ。子供達をビーチで遊ばせたりとか、そういう時間の方が、大切に思えても きたし。
――お二人の間には、二人の男の子と二人の女の子がいますが、 女の子にはファミリーの者でも、柔術はやらせないのですか?
ヒクソン  もちろん柔術は、子供達全員に教えているよ。でも、 男の子と女の子には、違うアプローチの仕方をしている。男の子は元々、 闘いが基本的に好きだから、いつか指導者になれるように、 また選手になれるように教えるが、女の子には、柔術の先生になったり 選手になる必要性はないんじゃないかと思っているからね。どうしてもなりたいって いうのなら別だけど。だから女の子には、いざという時に自信が持てるように、 主に護身術的なことを教えているよ。道場のクラスで教えてることもあるし、家で 教える時もある。
キム  子供はね、サッカーをやるのもいいし、ピアノをひくのもいい。色々なことをやって、あとは 自分達で自分のやりたいことを選べばいいのよ。
――では、この家の男の子に産まれたからには、 柔術のトップファイターにならなければいけないという考えはないと。
ヒクソン  そういうプレッシャーは、一切与えたくない。そういう考えはとてもネガティブなものだと 思う。あくまで彼らの人生は、彼らのものだ。私の父エリオも、そういうプレッシャーを 私に一切与えないで育ててくれた。ただ柔術のことに限らず、自分の持っているものは全て、 子供達に教えるつもりでいる。どうやったら強くなれるかはもちろん、人生のアドバイスなど、 全て教えたい。そして、柔術家の道を選ぶのなら選べばいいし、ミュージシャン、 コンピューターのエキスパート、何になるにしても、彼らが決めればいいことだよ。
――長男のホクソン君は、カルバンクラインの専属モデルの仕事なども しているそうですが、それは自分で選んだことなんですね。
ヒクソン  ホクソンは柔術を教えてもいるし、選手とした大会に出てもいるし、 モデルもやっている。若い彼にとってモデルでの収入は、すごく魅力的だろう。 でも基本的には、柔術の世界にいることが好きみたいだ。 撮影が忙しくなったりすると、仕事をキャンセルしているみたいだからね。 ハイスクールは、もうじき卒業するよ。
キム  私が以前モデルをやっていたから、ホクソンにやらせたわけじゃないのよ。 たまたまいいチャンスがあって、彼が選んだのであって、私が決めたことじゃないの。 自分がやっていたからわかるんだけど、生半可な仕事じゃないのよ。とてもプレッシャーが かかる大変な仕事なので、私はできるなら、若いうちからやらせたくなかった。 色々な人から、子供が小さい時から「やらせてみたら」と言われたけれど、 逆に私はやらせたくなかったぐらいなのよ。たまたま、ある程度の年になったホクソンに、 こういうお話が来て、それを彼自身が受けたの。



■caption:
↑ヒクソン、キム夫人と、4人の子供たち。 ホクソン、カウアン、カウリン、一番下の子がクロン。一番上のホクソンは18歳だ


――よくわかりました。次に、ヨガの話を聞きたいのですが、 習ったのはアメリカですか?ブラジルですか?
ヒクソン  ブラジルだよ。20歳の頃だ。
キム  私は14歳の時からやってたわ。
――キムさんの影響で始めたのですか。
キム  そうじゃないわ。別の先生だし。ヨガにもたくさんの種類があるのよ。
ヒクソン  私はヨガは、自分のトレーニングのひとつとして始めたんだけど、 やっていくうちに面白くなって、どんどんやるようになったんだ。 ブラジルでヨガの極意はだいたい習ったから、ロスでは習っていないよ。
――船木選手はヒクソン戦が決まってから、ヨガにも 取り組みました。船木選手に教えている先生と、ヒクソン選手に教えた先生は、同じ 先生から教わったそうです。
ヒクソン  それが本当かどうかは、私にはわからないが。
――船木選手はヨガのスペシャリストになるためではなく、 ヒクソン選手がヨガからどういうことを学んだのかが知りたくて始めたそうですが、 それは船木選手にとって役立つことですか?
ヒクソン  まずフナキにとってヨガを始めたのは、凄くいいことだと思う。 いい食べ物は誰にとってもいいものであると同じで、子供にてっても女性にとっても、 誰にとってもいいものだ。 まして格闘家なら、ヨガは絶対に必要なものだ。 ファイターは、自分のことをまず知らなくてならない。 ヨガは自分のコンディションを教えてくれるし、 それを良くするよう導いてくれる。
疲れた時、どうしたらいいか。怖い時、どうしたらいいか。 調子が悪い時、どうしたらいいか。そういうことを全て、ヨガでは習うんだ。 だから自分を知り、今の自分はどうしなければいけないか。 そういうことを知ったり、自分をコントロールするために、ヨガは絶対に必要なんだよ。
でも、格闘技がすぐうまくなるものではないように、ヨガもすぐできるように なるものではない。私は20年以上やって、今は自分のレベルにある程度 満足しているが、ここにくるまでには長い道のりがあった。 徐々に会得していくものだよ。

――ヨガの先生はインド人?
ヒクソン  いいや、ブラジル人だった。ともかく、呼吸法は凄く大事だよ。
――でも、ヨガをやったら無敵になるわけではありませんよね。
ヒクソン  もしそうだったら、インドでヨガ修行してる人は、みんな強いことになる。 格闘技のテクニックは、もちろん別にあるよ。 心や精神力を強くするエッセンスがヨガなんだ。とても複雑で、 ちょっと本を読めばわかるようなものじゃないよ。
―― テレビでコロシアム2000を予告する映像を見ていたら、ヒクソン選手が立って 両腕を勢いよく振り続けた時、まるで両腕がゴムのように見えたのでビックリしました。
ヒクソン  それもヨガの動きだ。呼吸と筋肉の動きは、いつも連動していなくてはいけないし、 そのタイミングがちょっとでもズレると、力も出ないし、疲れてしまうことになる。
―― そこまで来るには、何年ぐらいかかりました?
ヒクソン  私は優秀な生徒だったから、ほかの人が長くかかるものでも、 すぐに会得できた方だった。生まれつきの才能があったんだろう。 頭と体で理解するのも早かったよ。



■caption:
↑ロサンゼルスで3年前に開かれた、ヒクソン・グレイシー国際柔術連盟の 柔術大会。4人の子供たちと共に。 ヒクソンの侍哲学は、子供達にも生活の中で 伝えられている。日本人には、それが正しく伝わることは、 ないのだろうか

――予定していた質問は終わりました。最後にヒクソン選手の方から、 何か日本の文化のこと、格闘技のことで、聞きたいことはありませんか?
■するとヒクソンは、うーんとうなるようにして、 1分半の間考え込んでから、こんな質問をしてきた。
ヒクソン  日本人にとって大切なのは、名誉なのか、それとも勝利なのか?
――???
ヒクソン  勝利をとって名誉を捨てるのか、名誉をとって勝利を捨てるのか日本の文化はどっちだ?
―― 伝統的な考え方では名誉が大切です。日本の格言には、『負けるとわかっていても、 男は勝負しなければならない時がある』というのもあります。
キム  私は名誉も勝利も、どっちもほしいわ(笑)。
ヒクソン  私は名誉の方が、もちろん大事だと思う。だから私は闘いに負けても、 そのことよりも、自分がどうやって闘ったのか、それが名誉なのであって、 私は勝敗にはみんなが言うほど、こだわってはいないんだ。 だけどどうも日本人は、単なる結果のみにこだわりすぎていると思う。 私は日本人を批難するわけではないが、そういう考え方をしていると 知って、私が思っていた日本人像とは違う気がした。
―― でも『勝っても負けても明日がある。スポーツはそれでいい』と考えていた 近年の日本人に対して、『絶対に勝たなければならない』とか 『グレイシー柔術のためなら死ねる』とか 『グレイシー柔術のためには死ななければならない』という考えを、 あなた達のファミリーから聞いて、武道的な気持ちを思い出したのは、 日本人の方なんですよ。その上で、日本人は打倒グレイシーを目指したんです。
ヒクソン  もちろん私にも、リングの上で死んでもいいという覚悟はある。 私もサムライのつもりだ。でももし負けたからといって、腹を 斬ることはしない。恥ずかしいとも思わないよ。それは、 自分のやってきたこと、闘ったことに誇りがあるし、 自信があるからだ。負けたからといって自分がやめたら、 誰がかわりにやってくれるというんだ。
フナキのことはファイターとして、すごく尊敬している。 それは彼が勝ち負けよりも、自分がベストを尽くすこと、 自分の信念をやり通すことの方に重きを置いているように 感じるからだ。だから、私は闘うにふさわしい相手だと思っている。それは、 強いとか弱いとかは、別のことだよ。
サクラバは、ゲームの中では進歩していて、強い選手かもしれないけれど、 ファイターとしては全く尊敬に値しない。サクラバの闘いは 、心に響いて来ないよ。サクラバはホイラーに対して、 いつでももっと勝負に行こうと思えば行けたのに、茶化しているように見えた。 男と男の闘いだと、サクラバはとらえていないんだろう。 だから私は、彼がいくら強くても、サクラバとの闘いには全く 興味がない。もしプロモーターが、いい条件で試合を組んだら、 私が彼と闘うこともあるかもしれない。でも、個人的には全く興味がない。


桜庭選手が強い弱いということではなく、ヒクソンの男の美学から言うと、 桜庭選手は全く正反対の所にいる、ということなのだろう。
この取材は、桜庭VSホイス戦の前に行なわれている。ホイスとホリオンが桜庭戦の 試合後、桜庭を素直に称えているのとは、あまりにも対称的だった。

グレイシー一族家系図 GRACIE'S FAMILY TREE

グレイシー一族家系図 GRACIE'S FAMILY TREE

sabra

『sabra002/サブラ 2000 8th june』

株式会社 小学館

2000年6月8日発行
定価230円
――――――――――――――
ヒクソン・グレイシー
が教える
「強者になる呼吸法」

ヒクソン・グレイシー「ヨガの呼吸法が試合で私を助けてくれる」

格闘技通信 2000・6・23号 No.255

格闘技通信 2000・6・23号 No.255表紙
(2000年5月23日発売)



2000年(平成12年)6月23日発行
定価660円
――――――――――――――

あなたは信じますか?
ヨガで5歳若くなる
――船木誠勝プロトタイプ、
ヒクソン戦寸前の完成

(5月14日、パンクラス広尾道場で取材。
取材◎安田拡了、写真◎犬童嘉弘)

■caption:
「ついでにヨガをやりましょうか」と船木はあぐらを組んだ。 あっ、これはヒクソンもやっている腹筋の運動じゃないか。 この時、腹筋が横に移動した。

船木誠勝vsヒクソン・グレイシー
コロシアム2000 5・26東京ドーム

DVD『船木誠勝vsヒクソン・グレイシー』
COLOSSEUM 2000 5.26 Tokyo Dome
世紀の一戦をマルチアングルで完全収録!!


カラー120分/4:3 ビスタサイズ
片面・二層/リージョンコード2/ステレオ
発売元/株式会社バップ/株式会社スパイク
販売元/株式会社バップ
\4,800(税抜)

船木選手の『火の呼吸』などが見れる。 また、船木選手の”「ウディーヤーナ・バンダ」” ”「ナウリ」”なども見れるが 全く参考にならない。ヒクソンの”「ナウリ」”も見れた気がする。 (こちらもまた調べておきます。)

Tarzan

『Tarzan』
これぞ究極のフィットネス&ダイエット
男も女も格闘技でカラダを変える!

1998年4/22号 No.279
株式会社マガジンハウス
定価380円(本体362円)

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ヒクソンの記事はP16〜P19までの4ページ。表紙だけでなく CONTENTS 1(目次)にも4枚写真があるが どれもかっこいい!

■caption:
生徒には肉体強化法は教えない。柔術の技術を教えさえすれば、老若男女、誰でも 強くなれる。

■interview:
「長い闘いのキャリアの中で、ケガは無数に負いましたが、今は自分の動きに影響するような 故障はまったくありません。大ケガなら診察も受けますが、 私は医師の言うことを100%信じるわけではない。 カラダが命ずることをただ行い、ケガをするたびに自分で治すことを学んできたのです。 それは主として東洋医学と栄養学の知識によるのですが」

「生きていくうえで最も大切なのは、自分自身を知ることだと信じています。だから、 トレーニングも初めにスケジュールありきではない。カラダの命ずるままに、動かすのです」

「人間も動物だからコンディションは日によって変わります。なのに、決まったルーティンを こなすのはおかしい。疲れている日はストレッチだけにするし、筋力を増したい気分になれば 腕立て伏せやウェイトトレーニングもやりますよ。別にマシンが嫌いなわけじゃない。すべてカラダが 望むことに耳を傾け、その通りにカラダを動かしているんです」

「戦略よりも心を開くこと。自分のコンディションが万全でない時はより防御に気を配るし、 調子がよければどんどん攻めに回る。大切なのは、いつでも自分の状態を把握し、 コントロールすることです。 これができれば感情も制御でき、恐怖心も克服できるんです。そして、武人である以上、常に 闘いに対する準備はできていなければならない。」

「グレイシー柔術は完璧な技術体系を持っています。パワーや柔軟性、スピードにあふれた人が 取り組めば、その技術をより効果的に発揮できますが、体力的に弱い人、老人、障害を抱えた人が 学んでも、必ず向上できるんですよ。そのいい証拠に私自身、体調のよくない日は、 技術でカバーするし、体調がよければどんどんカラダを使う教え方に切り替える。こうして、 いろんな人に技術を伝えることで、彼らの中にあるスピリットが強く、たくましく変わっていくのを 見るのが、私にとって最大の喜びなんです。もしも優秀な選手を育てることだけが狙いなら、 とっくの昔に生徒数を減らしてますよ!」

ATHRA

『ATHRAアスラ08』2001 VOL.004
「極限」〜ヒトの限界に迫る〜

株式会社毎日コミュニケーションズ
定価500円

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ヒクソンの記事はP8〜P12までの5ページ。 私はこの記事も書いている近藤隆夫氏のものは面白くないからあまり好きではない。 その近藤氏はヒクソンとは親しいようだ。 ヒクソン本人の口から出た言葉が聞きたい、もっと読みたいのに・・・ 、近藤氏の書く記事は”ウザイ!”のだ(笑) 近藤氏の個人的な見解はどうも好きではない。 しかし、その近藤氏が書いたものを買っているのだから今回のは記事は 良かったということでしょう(笑)
特に写真は素晴らしい!!

ついに沈黙を破る!本誌独占インタビュー/激白120分
愛息の死を乗り越えて 「私は、あの日から・・・」

突然の悲報だった長男ホクソンの死・・・ あれから4ヶ月が経過する。
その間、ヒクソン・グレイシーは沈黙を守り続けてきた。
引退か、現役続行か・・・ 次なる戦いの舞台は、そして対戦相手は?
様々な報道が乱れ飛ぶ中、
これまでヒクソン本人の口からは何も語られていない。
最強の男は、何を想い過ごしてきたのか、いま何を想うのか。
戦いへのモチベーションは失われてしまったのか。
スポーツジャーナリスト近藤隆夫に、
ヒクソンが想いのすべてを語った――。

(2001年6月12日=現地時間、
米国カリフォルニア州パシフィック・パリサデスの
ヒクソン・グレイシー宅にて取材)
近藤隆夫:文 ノザワトシアキ:写真

RICKSON GRACIE
〜21st CENTURY WARRIOR'S SPIRIT

写真集『RICKSON GRACIE〜21st CENTURY WARRIOR'S SPIRIT』

Photo Artist:
YORIHITO YAMAUCHI/山内順仁
BOOKMAN-sha/ブックマン社


2002年4月27日初版第一刷発行
定価(9524円+税)
現在の定価10,000円

――――――――――――――

バイク事故で亡くなった最愛の息子ホクソン・グレイシーに 捧げた、ヒクソン・グレイシーの写真集(プライベート映像DVD付)。 フォトグラファー山内順仁氏が撮り下ろした迫力のある一冊。

『レジェンド オブ ヒクソン・グレイシー
闘神 我が道に敵なし!』

こちらが写真集に付いているDVD。
片面1層、 4:3、リージョンコード2で40分?ほどだったと思います。 あんまり私にとっては印象的なシーンなどはなかったと思います。ヨガなどのシーンも少なかった ような気がします。 (今度もう一度詳細を調べておきます。。)

SPORTS Yeah![スポーツ・ヤァ!]

SPORTS Yeah! NO.007
浪漫を追求する
Fighting Spirit 21st Century

角川書店/
産業經済新聞社・サンケイスポーツ2000
定価480円

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ヒクソンのグラビアや記事はP14〜P20の7ページ。(P21は”Gracie Family”家系図あり)

ヒクソン・グレイシーとヨガ
Truth of the YOGA of RICKSON GRACIE


ヒクソン・グレイシーとヨガ特別編
The Legend of RICKSON GRACIE


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