##さん ブッダダーサ所縁のスワンモークの体験、他 2005,10,31,

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曽我逸郎様

こんにちは、ご無沙汰いたしております、以前メールのやり取りをさせていただいた##です(^^;
その節にはずいぶんとご無理を申し上げてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
お忙しいところ、きちんと対応してくださって、嬉しかったです。
その後、行政のお仕事と仏教の学びを着実に進めていらっしゃるのがすばらしいです。

私は夏にスワンモークにいってきました。
スワンモークは西洋人バックパッカーのたまり場なので、おすすめしない
とおっしゃる方もいましたし、事実そのような部分もありましたが
私としては行くべくしていった、という体験をいくつか積みました。

10日間のリトリートでは、タイの自然がダンマを語っていることを
肌で実感する毎日でした。それだけに、仏教は、釈迦の生まれた時代や風土に
規定された部分も、思っていた以上に大きいのではないかと感じたりもしました。
また、他宗教への壁のなさや、となえるお経のチョイスのしかたなど
(三宝の功徳はとなえず、十二縁起や釈迦の最後の言葉をパーリ語で暗記させる)
に好感を持ちました。レクチャーはアナパナサティの諸段階についてでした。
当然ですが、パオのメソッドとはかなり異なります。
(プッタタート自身が『清浄道論』に若干の疑問を呈しているので)
インタビューは相談内容別?に対応してくださり、丁寧なものでした。
もろもろ、よかったです(^^)

以前、ふれたことがありますが、しばらく手紙のやり取りをしている
プッタタートのお弟子さん(日本人)がブログを開かれていますので、
ご参考までにお知らせいたします。

http://www.janjanblog.jp/user/wipulatissa3836/tissa38/

先日もお便りをいただいたばかりですが、お元気でお過ごしのようです。

ご参考までに、で思い出しましたが、新潮社の雑誌
「考える人」で、茂木健一郎と南直哉が対談している号がありましたが
曽我様はお読みになっていらっしゃいますか?

そこでは、釈迦の無記について、たとえば霊魂の問題についていえば
霊魂がある、あるいはない、と決めてしまうと体系が閉じてしまう、
という観点から語られており、面白かったです。
今発刊中の「クリシュナムルティの言葉」に

私の教えが輪廻の説から来ていることを否定します。
私にとっては、輪廻転生は実際に起こった事実です。
私はある確かなことを、覚えているからです。
「何を覚えているのですか?」と聞くでしょう。
10年前のある日に何をしたかということが
とても重要なことでしょうか?
・・・・
輪廻転生は私にとって、事実です。信念ではありません。
しかし皆さんに輪廻転生を信じてほしくありません。
逆にはねつけなさい。・・・
という一節があるのと、勝手に響き合わせてかみしめています。

だらだらと書いてまいりましたが、最後にお尋ねです。
スワンモークに出かける際、プッタタートのお弟子さんの
ランチュアンさんという女性がお書きになった
『瞑想のすすめ』(日本語訳)という本を何冊かいただきました。
20ページにも満たない、A5かB6くらいの小冊子ですが
もしご興味がおありになりましたら、一冊だけ残っていますので
お送りさせていただきます。
お忙しそうですし、ご迷惑でしたら遠慮させていただきますので
どちらでも、ご遠慮なくその旨おっしゃってくださいませ。
朝晩はぐっと冷え込むようになってまいりました。
どうぞお体にはお気をつけて、よい秋をお送りくださいませ。


曽我から ##さんへ 2005,12,3,

前略

 返事が遅くて申し訳ありません。

 スワンモークへ行って来られたのですか、うらやましい。良い体験をされたようですね。西洋人バックパッカーのたまり場という面も、きっとあるのでしょう、あれだけ有名なのですから。それでも行ってみたい。その時はインドへも回ってこようと思っていますが、先のことになりそうです。

 雑誌「考える人」の茂木健一郎と南直哉の対談というのは、残念ながら読んでおりません。読まないままコメントするのは良くないのでしょうが、「霊魂の有無を決めてしまうと体系が閉じてしまう」というのも、クリシュナムルティの輪廻転生についての言葉も、私にはなんだか奥歯にものの挟まったように響きます。

 ランチュアンさんの 『瞑想のすすめ』、残り一冊でしたら、他の欲しがっていらっしゃる方に差し上げてください。私に頂いても、しばらくは「積読」になってしまう公算が大です。ブッダダーサ比丘の言葉は、英語でならネットでたくさん公開されているので、今の仕事が一段落したら辞書を引き引き読み広げていきたいと思います。

 またご意見ご感想お聞かせ頂き、良い刺激を与えてください。

                                草々
##様
            2005,12,3,            曽我逸郎

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