曽我逸郎
前略。仁@横浜・仏教です。

曽我さんへ。プリントアウトした「あたりまえのことを方便とする般若経」をじっくり読みました。感想の前に、少しあそんでみましたものを…

『あたりまえのことを方便とする般若心経』

君よ。その「心」、その「対象」から
「緑もえたつ森」、「風をはらむ帆」、「なでたような雲」を取りもどしたまえ。

「いつまでも存在し続ける」とうそぶる君よ。
「あなたたちの見たことのない異様な姿」と
「なぜともに歌い、踊らないのか?」
「ありもしない永遠、執着するから永遠を望む」からか?

問え。「なぜともに歌い、踊らないのか」
「自分という存在を世界から切り出して」
「意味を与えようとする」のはなぜかと。

問え。「言葉を操る心」は、五色は「五色と教えられた」ことを。
「自分が善行をなし、自分が功徳を受ける」?ばかな。

そうだ。
「空」は「沸騰」し「爆発」しそして「壊れ」る。

そうだ。
「あなたたちの見たことのない異様な姿」を恐れてはいけない。
「二つの銀河」の「生み出され、変わ」る、
「今どうあるか」を「ともに歌い、踊」りなさい。

そうだ。「今どうあるか」だ。
「空の喜び」が「永遠という執着から」君を「解放」した。
友よ。「変化を喜」ぶのだ。

…というわけで、これは「変化」の思想ですね。変化←→不変という二分法で曽我さんが仏説を語っておられるのが直ぐわかりました。
そして、一見あたたかくみえる文章のなかにひそむ険しい顔こそが、曽我さんが本当にいいたかったことなのではないでしょうか。

ところで曽我さんは、ジョージタナベという方が書いた『日本仏教の再生』という本をご存知ですか?この最後に「ダイヤモンドヘッド経」というものがのっています。
「あたりまえのこと方便とする般若経」はそれをほうふつさせるものでした。
が、もちろん内容は曽我さん、あなたしかできないものだと思います。

- 小 林  仁-
hitoshi@telnet.or.jp
http://www.telnet.or.jp/~hitoshi/


小林さんへの返事(99年2月20日)

遊んでいただいて光栄です。引用していただいた言葉が何かしらプラスのイメージで心に残ったのだとしたら、すごくうれしいです。よければもっと遊んでください。

ただひとつだけ。わたしはあんまり険しい顔はしていません(と自分では思う)。ボブ・マーリーとお酒が好きな、なまけものです。

ジョージ タナベさんの「日本仏教の再生」という本は、不勉強で知りません。探してみます。本屋さんで簡単に見つかりますか?

               曽我逸郎

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