△▼△「週間エコノミスト 10/28号」△▼△ |
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元農水省「スター官僚」が 民主党から出馬で省内動揺農林水産省・大臣官房直属の農林水産政策研究所の前所長、 篠原孝=写真=が次期衆議院選挙で民主党から出馬(長野第1区)に踏み切ったことに、 同省幹部クラスは相当なショックを受けている。 篠原氏は1973年、京大法学部卒、同年入省のキャリア。 若い頃から「省内きっての勉強家」と一目置かれ、入省後12年目に上梓した 「農的小日本主義の勧め」は農業関係者の間で反響を呼び、ベストセラーとなった。 その後も農水省では前例のないマスコミへの露出度の高い「スター官僚」として、注目を集めた。 当然、出世コースを歩み、いずれは本省局長は堅いと見られていたが、 高木勇樹事務次官時代に政策研究所の前身・農業総合研究所に飛ばされてしまう。 篠原氏は省内で「郷里の長野県知事を狙っている」との見方があり、 経済産業省幹部から「農本主義者」と警戒されることがあったように、 そもそもは「エコロジスト」で農村志向の強い官僚だった。 その篠原氏が、何故民主党からの立候補に踏み切ったのか。農水省幹部クラスがショックを受けたのはその点だった。 一部には、農水省が相変わらず土地改良事業を中心にした予算を組み、 その他の政策でも現場の農家無視の政策をとっていることに篠原氏が批判的だったことから、 あえて民主党を選んだとの憶測も出ている。 「スター官僚」だった篠原氏にシンパシーを感じている若手、中堅官僚もおり、 「自民党一辺倒」の農水省の動揺は隠せない。 |
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