|
レクリエーション・インストラクター資格講座と社会的便益
長野県レクリエーション協会では、毎年「レクリエーション・インストラクター資格講座」を開設しています。2007年度開講からは、「遊びで育む子どもの育ち」をキーワードに講義内容、現場実習を組み立て実施してきました。
図1は19年度受講者に向け、初回講座と最終講座で行った【社会的行動評価スケール】の比較結果からその差異を現したものです。
平成19年度「長野県レクリエーション協会・レク・インストラクター資格講座」
初回 平成19年6月 日 調査 「社会的行動評価スケール」
最終 平成19年11月25日 調査 「社会的行動評価スケール」と「質問紙」
(受講者総数 名・ 初回及び最終回の回答比較有効者数42名)
表1から、講座受講開始時の動機としては「職場でのレクリエーション援助に生かす」といった動機が約半数を占めていることがわかります。毎年開催している【レクリエーション・インストラクター資格講座】は、すでに県内に2000人の有資格者を生み、毎期の受講者のネットワークもできているところです。今回はその学習効果がもたらす受講者個人の変化を社会的行動評価のスケールにあて、その効果を導き出してみようと考えました。
講座開始にあたり、受講者の社会的行動を「基礎生活・対人関係・ゆとり・知的関心」の項目別に因子分析法で回答を得、それぞれに総合点を算出し行動別に表してみました。
図1は、全体の平均値を表に表したものです。
各項目で受講後の行動評価が高くなっていることが分かります。それぞれの関心事が明確になり講座の受講により、個人の行動がより具体的に意識化されたことが伺えます。
|
職場に生かす
|
15人
|
|
資格を取る
|
5人
|
|
自主活動に生かす
|
8人
|
|
興味があったから楽しそう
|
4人
|
|
仲間に誘われて
|
8人
|
|
その他(上司のすすめ)
|
2人
|
| 表1.講座受講開始時の動機 |
|

|
表2は、終了時のアンケートにおいて【現在の関心事は何ですか】の問に、自由記述で回答を得たものです。
子どもの育ちに関する関心の項目が多く見られます。表1に見られる開始時の動機と比較すると「資格取得のため」「職場での活用」といった動機に変わり、より具体的な行動に繋がるものとしての意識に変化し、ここでもレクリエーション資格講座の受講がレクリエーション運動に向けたマンパワーの養成に繋がっていることが見て取れます。
|
子ども関連
|
親と子の心理・コミュニケーション
地域でレクと世代交流・村内レクスタート
子どものいじめ・子どもの生活環境に自分に何ができるか
子どもの遊び場にレクを・自分の得意をどう生かすか
ボランティア 等
|
16回答
|
|
職域その他
|
学びを生かす具体的場面・さらに上を目指し勉強を
仕事・人間関係・
趣味を進める・社会動向に活動を生かす
加齢と自分・親の介護
ホスピスについて・ 等
|
14回答
|
表2.【終了時アンケート】「あなたの現在の関心事は何?」 自由記述
高齢社会への進展がますます高まる中、団塊世代が地域で生きる活路として、また全国で展開され実績を挙げている「プレイパーク」等での若者の雇用といった職域としての環境づくりに向けた運動展開など、課題は限りありません。
レクリエーション運動が、その成果を利益に求めるという企業体とは異なる特性からして、運動体の社会的有益性を実践者に示していくことが、何よりの活動の後押しに繋がると考えます。今回の結果は長野県内のレクリエーションに携わる会員にとって、それぞれの活動の弾みとなることを期待します。
今後もレクリエーションを通じた社会運動の展開を使命として、今「地域で子どもの安全で安心して過ごせる場つくり」への意識の啓蒙を進めていきたいと思います。
最後に、平成19年度長野県レクリエーション協会『レクリエーション・インストラクター資格講座』に関わったすべての皆様へのご協力に心より感謝いたします。
平成19年度長野県レクリエーション協会主催
「レクリエーション・インストラクター資格講座」
修了者の社会的行動スケールからその効果を読み取る
平成20年7月21日
文責 松本大学 犬飼 己紀子
|