レポート✍長野県地球温暖化防止活動推進セミナー開催(11/11)

長野県における気候変動の影響・適応への理解の促進および地球温暖化防止活動の推進を図ることを目的として、環境省中部地方環境事務所、信州・気候変動適応プラットフォーム、長野県センターの三者共催により、「長野県地球温暖化防止活動推進員研修会」(長野県地球温暖化防止活動推進セミナー)が、11月11日(日)に松本商工会館で、推進員約30名の他、一般の方々約40名も参加して開催されました。


講演●気候変動の時代を生きる~地球温暖化対策のこれから~
名古屋大学大学院環境学研究科附属 持続的共発展教育研究センター 特任准教授 杉山 範子 氏

「地球温暖化対策は決して忍耐を強いるものではありません。全世界のCO2排出量を±0にすることを目指している2050年までの約30年は”炭素文明からの脱却”という新たな挑戦・社会転換をする期間だと私は考えています。ご存じのとおり、温暖化対策には、温暖化の原因である温室効果ガスの排出を減らす<緩和>と、温暖化による悪影響に備える<適応>があります。以前は『STOP!温暖化』を掲げましたが、今は、温暖化を止めることはできないけれど、気温上昇の幅をできるだけ小さく・スピードをできるだけ緩やかにし(=緩和)、避けられない気候変動の影響をできるだけ小さくする(=適応)ことにシフトしています。緩和策とは異なり、あらゆる場所で有効な適応策はありません。適応策は地域の特性に合わせて、地域ごとに講ずる必要があるからです。
”地域知””伝統知”が求められる適応策――。
今こそ推進員の皆様の出番です。持てる力を存分に活かして地域から進めていきましょう!」
と、欧州の先進例など豊富な資料を基に、講演されました。

パネルディスカッション●長野県における気候変動適応策について
[コーディネーター] 名古屋大学大学院特任准教授 杉山 範子 氏
[パネリスト]    長野県環境保全研究所 主任研究員 浜田 崇 氏
          長野県野菜花き試験場 育種部長 小澤 智美 氏
          長野県農業試験場 研究員 星野 英正 氏
          信州大学工学部建築学科 教授 高木 直樹 氏
          国際航業株式会社 上級顧問 前川 統一郎 氏

研究機関、農業、地元大学・企業など、それぞれのお立場から、地球温暖化の影響が見られる長野県内の具体的事例、気候変動によってどんなビジネスチャンスが生まれるか、長野県でどのように適応策を推進していくか、についてご発言いただき、「気候変動に関するデータ・研究成果などの情報を、実際に役立つ使いやすい形にデザインして提供する」「一方通行の講義ではなく、一緒に考えるワークショップの手法を取り入れて、気候変動について関心を持ってもらう」といった方向性が示されました。

参加者からもたくさんの質問・意見が出され、充実した研修会となりました。
2018年11月20日