名を へくそかずらとぞいふ 花盛り

ハナミズキツツジトチノキに続く、「🌼紅白の花シリーズ」第4弾は……
映画化もされた有川浩『植物図鑑』で一躍脚光を浴びた「ヘクソカズラ(屁糞葛)」。
(ブログタイトルにした句は高濱虚子の作)

「オオイヌノフグリ」に匹敵する気の毒な名前ですが、茎や葉を揉むと悪臭がすることが由来で、英名も「skunk vine」(スカンクの蔓)。

古くは万葉集に「クソカズラ」として詠まれています。
 □莢(ざうけふ/かわらふじ)に 延(は)ひおほとれる 屎葛(くそかづら)
     絶ゆることなく 宮仕へせむ (高宮王/巻16-3855)
※□は「皀」「皂」「蓙」「菎」とも。

<歌意>
カワラフジ(ジャケツイバラ・サイカチ)に絡まりつくヘクソカヅラは絶えることがないが、自分もそのようにずっと宮仕えをしよう

古代にはサヤを洗剤に使ったという「カワラフジ」を朝廷に、一方、汚いものの代表のような「クソ」の名を持つ「クソカズラ」を自分にたとえたこの歌、宴席で物の名前を詠み込むお遊びで披露されたとのことですが、やんやの喝采だったのでしょうか?

名前とは裏腹に可憐な小花を咲かせる「ヘクソカズラ」を可哀想に思ったのか、花に由来した別名もあります。
花の内側の赤色がお灸をすえた跡に似ることから「ヤイトバナ(灸花)」、また、筒状の小花を田植えをする早乙女の花笠に見立てた「サオトメカズラ(早乙女葛)/サオトメバナ(早乙女花)」など。

今朝、家の近所でヘクソカズラのピンク版(?!)(写真右)が咲いているのを見つけました。
怖くて、まだ揉んでみたことはないです…😱 [YT]

2017年08月22日