新 訂
尋 常 小 学 唱 歌
第ニ学年用
☆歌詞別掲の曲・・・・・・・・・・別ページ
1
桜
1.霞につづくは花の雲、野山につもるは花の雪、
春の四月はうつくしや、どちらを向いても花ばかり。
2.向ふの山のは山桜、こちらの岡のは八重桜、
八重も一重もうつくしや、花はこの花、桜花。
2
ラヂオ
1.朝のラヂオが申します、「皆さんお早うございます」。
さあ始まった、ラヂオの体操。みんなでやりませう、元気にやりませう。
2.晩のラヂオが申します、「皆さんお待ちどほでした」。
さあ始まった、子どもの時間。みんなで聞きませう、楽しく聞きませう。
3
二宮金次郎
1.芝刈り、縄なひ、草鞋をつくり、親の手を助け、弟を世話し、
兄弟仲よく孝行つくす 手本は二宮金次郎。
2.骨身を惜しまず仕事をはげみ、夜なべ済まして手習読書、
せはしい中にも撓まず学ぶ 手本は二宮金次郎。
3.家業大事に、費をはぶき、少しの物をも粗末にせずに、
遂には身を立て、人をもすくふ 手本は二宮金次郎。
4
雲 雀
1.ぴいぴいぴいと囀る雲雀、囀りながら何処まであがる、
高い高い雲の上か、声は聞えて見えない雲雀。
2.ぴいぴいぴいと囀る雲雀、囀りやんで何処らへ落ちた、
青い青い麦の中か、姿かくれて見えない雲雀。
8
竹の子
1.くらいおうちの戸をあけて、こっそりおもてを見るように、
むっくりこ、むっくりこと土おしあげて、竹の子一本頭を出した。
2.広いこの世がうれしいか、やっぱり日影がこひしいか、
むっくりこ、むっくりこと土おしあげて、竹の子ぐんぐん大きくなった。
15
ポプラ
1.高い空につつ立つポプラ、夕日にもえて、枝枝の
金の木の葉がきらきらと、嬉しそうにふるえてる。
2.暗い夜につつ立つポプラ、天までとどく黒い影、
黒い梢がひそひそと、お星さまと話してる。
16
かけっこ
1.あつまれ、あつまれ、かけっこだ。目あては向ふの松ノ木だ。
用意がよければ、一、二、三、まけるな、まけるな、赤勝て、白勝て。
2.今度はかへりのかけっこだ。今出たとこまで戻るのだ。
用意がよければ、一、二、三、まけるな、まけるな、白勝て、赤勝て。
21
紅 葉
1.秋の夕日に照る山紅葉、濃いも薄いも数ある中に、
松をいろどる楓や蔦は、山のふもとの裾模様。
2.渓の流に散り浮く紅葉、波にゆられて離れて寄って、
赤や黄色の色さまざまに、水の上にも織る錦。
24
雪
1.雪やこんこ、霰やこんこ。降っては降っては、ずんずん積もる。
山も野原も綿帽子かぶり、枯木残らず花が咲く。
2.雪やこんこ、霰やこんこ。降っても降っても、まだ降りやまぬ。
犬は喜び庭駆けまはり、猫は火燵でまるくなる。
(この項「尋常小学唱歌第二学年」)