■■役員インタビュー■■

「Myらいふ」用に役員にインタビューしたものの抜粋です。

代表理事

高橋 卓志

吉田 由美子

久島 和子

理  事

大沢 秀夫

小川 和子

鈴木 秀一

轟 道弘

降旗 えつ子

三ツ井 清

監  事

東方 久男

相談役

鎌田 實

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高橋卓志代表理事(神宮寺住職)

Q1 ライフデザインセンターを作ろうと思ったのは、基本的にどういう考えがあって、一番やりたかった事は何ですか?

私は住職という仕事を通して、人々の亡くなるシーンに出会うことが多いのです。その中でずっと感じていた事は……

  1. 自分の死に自分の意思が自由にならない事はヘン。
  2. 生きている時に自分の意思を表現出来るようにしたい。

ということでした。
そう考えた時にライフデザインセンターのような

  1. 選択の幅を広げ、自分に合うやり方を見つけられる。
  2. 生きている時から意思を表現できるリビングウィル。
  3. それらを表現出来る場。

が必要だと思いました。

当時、東京には「NPO法人 生前契約等決済機構」という、葬儀や死んだ後の後始末をするところはありました。そういった事をやらないといけない時代に来ていたし、実際にやっている人や、やり方もあったけれども、あくまでも「死後の契約」のみでした。

僕はライフデザインセンターを立ち上げる時は、「人生の最期」=「死を生きている時から意識して、残された人生も大切に生きる」ことを目的としていたので、「生前契約」「生前予約」という言葉は使いたくはなかったのですよ。「生・老・病・死」すべてを一貫して、「いのち全体」のケアをしていくシステムを作りたかったということです。

Q2 発想が今までのお寺の考え方とは違いますが、いつから考えていたのですか?違うことをすることで、他のお寺や住職とうまくいかないことはないですか?

「いのち全体のケア」をしていくことは、本来はお寺の役目でした。寺を中心として、そこに暮らす人々が、安心して生活出来るようにトータルケアすること。これは江戸時代半ばからあった考え方でした。住職とは「十職」ともいわれていて、いろいろな役割がありました。

例えば……

  • 宗教者、坊さん
  • 地域の公民館(人々が集まる場所。コミュニティの中心)
  • 学校としての寺小屋
  • 医療、医者としての漢方、針灸
  • 建造物の設計者(例えば橋など)
  • 芸能  など

こうした事を通して「地域ケア」、「コミュニティケア」をしていたのです。だから、僕は自分のしている「ライフデザインセンター」のことや、「浅間温泉ケアタウン」のことは特別なことではなく、寺の本来の役割だと思ってやっています。

しかし、今はそれらがすべて分業化されてしまいました。ちなみに、全国に寺は7万〜8万、坊さんは20万人で、数としては昔からあまり変わってはいないのですよ。
現在の寺の意識は自分ところに利益が有るか、無いかで見てしまっているのです。中にはそうではない人もいますが、ほとんどのところではそうなってしまっている。
ライフデザインセンターで行っている事や、僕がしている活動は利益は二の次のところがあるので、周りからのバッシングも以前はありましたよ。
でも僕は、同業者には目を向けてはいないのでバッシングは気にしませんし、いちいち気にしていたら新しい事なんて何も出来ませんよ。仏教界に対しての僕の挑戦です!

Q3 いろいろな市民活動をしていますが、そのパワーはどこから出てくるのですか?

経歴として……

  • 生まれは松本です。
  • 1975年 松本に帰る
  • 1979年 松本市内で市民活動開始
  • 1982年 「松本ボランティア連絡会」立ち上げ
  • 1990年〜1997年 「日本チェルノブイリ連携基金(JCF)」立ち上げ
    (この7年間で送り込んだ金額は、総額7億円。医療・機材・企業・市民をつなぐコーディネイト、小児白血病患者の支援など)
  • 1997年 「アクセス21」立ち上げ(タイにてエイズ患者の支援)
  • 1998年 「長野県NPOセンター」立ち上げ
  • 2000年 「NPO法人ライフデザインセンター」立ち上げ
  • 2001年 「NPO法人ケアタウン浅間温泉」立ち上げ
  • 2003年 「NPO夢バンク」立ち上げ

こうしてみると僕は立ち上げ屋ですねー(笑)。立ち上げる事が好きなんですよ。社会のマイナス要因を改善したり、みんながよりよく暮らせるために必要だと思うものを新しく立ち上げる。僕は市民活動と住職の仕事は、切り離して考えてはいないですし、それが僕の仕事だと思っています。成功の4要素は、「財源」「人材」「拠点」「情報」。それわ自分なりにアレンジして、皆と協力してやっていけるのが楽しいです。

Q4 様々な職業の方と幅広い人脈を築かれていますが、どのように知り合ったのですか?

専門性を持って一つの仕事に関わっていると、そこに興味を持ってくれた人が自然と集まって来ます。皆さん一人一人がポリシーを持ってやっていますし、それぞれが色々な所に関わっている人ばかりなので、一つだけでは終わらない。興味を持っていればそのうちどこかに引っかかってきますよ。

僕のところでは定期的に出している雑誌「僧伽」があります。かなりレベルの高いものですが、好んで読んでくれる人もいて、そこから連絡を取ってくれる人もいます。人からの紹介もあったり、逆に僕の方からも興味がある人には積極的に関わりを持つようにしていきますね。
そうしていくと、どんどん幅が広がっていくのです。お互いに相手を思いやり大切にする人ばかりです。僕は一度出会った人は友達だと考えているので、二回目からは和気藹々でつき合っていて楽しいです。

Q5 これからのライフデザインセンターの課題は?
  1. NPO法人として、ライフデザインセンターのミッション(目的)をもう一度見直し再チェックしていく。
  2. 経済基盤を確立させる。
  3. その中の一つとして成年後見がある。
  4. それぞれ一人一人のリビングウィルの実現と、それを支えるサポートシステムをしっかり作る。

2003.11月号掲載